世は挙げてヘリの実用化時代に突入して今日に至る。
この年から現在までの50年はまさにヘリの百花練乱の時代となるわけであるが、その性能の見地からこの時代はつぎの3期に分けられる。
すなわち1936年から第二次大戦の終る10年間はヘリ実用機の揺藍期ともいうべき第1期。
代表的な機種はドイツのフォッケウルフFW61(1937)、性能は抜群で世界最初の全方位自由飛行が可能な実用ヘリとされ、一号機はドイッチュランド号と命名されて、ベルリンのドイッチュランド大ホールではヒットラーをはじめとするナチス党幹部の面前で、女性テストパイロットとして有名なハンナ・ライッチュの操縦で世界初の屋内公開飛行を行ないその名声を高めた。