2017年2月アーカイブ

諭吉の偉大性・・・水力電気事業で成功を収め、実業界の奇才といわれた福沢桃介氏は、岳父にあたる福沢諭吉氏の偉大性について、次のように述べている。

「諭吉は、喋ること・聴くことの両方が上手だった。

ひとは喋ることが上手でも、聴くことの上手な人は稀である」

「喋ることの上手な人は、世間に利口だと印象を与えるが、

聴くことの上手なひとは、ひとをひきつける力をもつし、本当に有難いと思わせる。

喋ることの上手なだけでは、大人物とは申されない」

「諭吉は、喋ることも、聴くこともたいへん上手だった。

たしかに大人物と申してよかろう」

テレビの"11PM"という番組の司会を、長く担当されたことのある作家の藤本義一氏は、司会や話し方に成功するコツは、六つ聞いて、四つ喋ることだと語っておられる。

ひとの話しをよくきくことの大切さを指摘されている。

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話し上手は、聞き上手

米国の言語学者ランキン博士の調査では、「米国人の一日の生活時間の七割は言葉によるコミュニケーションで相互理解を行なう」としている。

言語によるコミュニケーションの構成は、次のとおりである。

(1)書く 9% (2)読む 16% (3)話す 30% (4)聞く 45%

コミュニケーションは一方通行であってはならない。

相互伝達でなくてはならないことが、このデータの「話す 30%」に対して「聞く 45%」によくあらわれている。

また聞くことの重要さもあらわれている。

"聴聞三得" 東洋のことわざだが、人の話をよく聞くと三つの得があるといわれる。

(1)相手に熱心さを伝える 
(2)貴重な情報が入手できる 
(3)広く世間を知り、賢くなる 

ギリシアの神話では、人間の顔に口が一つに対して、耳が二つあるのは、「喋る二倍、人の話を聞け」ということだと教えている。

人は話を聞いてもらうことで、「悩みは半減し、喜びは二倍となる」

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"意思の素通しはダメ"
昔話に、ある風の強い日、殿様が家老を呼び、いいつけた。

「今日は、風が強いから火の用心をせよ」

家老はすぐ奉行を呼び「火の用心」をいいつけた。

奉行は与力に、与力は岡っ引きにと、次々と殿様のいったとおりのコトバを素通しで伝えた。

その夜、城内に火が出て天守閣が丸焼けとなった。

これはスローガンや掛け声だけでは、なんの役にも立たないという教訓である。

今日のビジネス社会でも、「社長がこういっている」「部長がああいっている」「合理化が必要だ」など抽象的なコトバを耳にするが、この段階ではなにも解決できない。

かりに上位者が抽象的な言い方をしても、管理者・監督者へと降りる各段階で、目標達成への手段方法が、具体化・細分化・計量化されて、実施者が意欲的に実践活動に移せるような計画とコミュニケーションが要求されるというべきだろう。

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